有限会社 三和金型製作所

🌟 ものづくりの広場構想が生まれるまで
有限会社三和金型製作所 山本 知香

はじめに
ものづくりの広場構想は、
三和金型製作所がこれからの未来に向けて歩み出すための、小さな一歩です。
このページでは、構想が生まれた背景や、DXゼミナールで見えた“本当の課題”、
そして私自身が感じてきた想いをまとめています。
DXゼミナールとは
DXゼミナールは、近畿経済産業局が主催し、有限責任監査法人トーマツが運営、
公益財団法人わかやま産業振興財団が共催する中小企業向けの伴走型プログラムです。
「挑戦と共創が生まれる場所づくり」をコンセプトに、
DXアドバイザーとともに、新商品・サービス開発やビジネスモデルの磨き上げを議論・検討できる“集合ゼミナール形式”で実施されています。
私自身が周りの方に説明するときは、
「デジタル時代を前提としたビジネスモデル変革を考える勉強会」
と伝えています。
デジタル化のための研修ではなく、
会社の未来をどうつくるかを半年間かけて深く考える場でした。
⭐ なぜ、この取り組みが私にとって大切だったのか
DXゼミナールで未来を考える中で、私自身の経験と、三和金型製作所で働く中で
感じてきた“痛み”がこの構想の原点になっていることに気づきました。
ここからは、そのお話をさせてください。
私が三和金型製作所に来た理由
前職では樹脂部品の開発をしていましたが、金属加工のことは何も知りませんでした。
「女だから」「若いから」「ものを知らないから」
そんな理由で心ない言葉を投げかけられることも多く、悔しい思いをする日々でした。
そんな中で、私を一人の人間として認め、育て、助けてくれたのが三和金型製作所の職人たちでした。
その恩返しがしたくて、5年前にこの会社に来ました。
現場で感じた“痛み”と気づき
一緒に働く中で、職人たちからよく聞こえてきた言葉があります。
「こんなん誰でもできる」「僕じゃなくても良い」「大したことない技術なんや」
その言葉が、私は辛くて、悲しくて、悔しかった。
本当は価値があるのに、
“見える化”されていないだけで、
“つながる仕組み”がないだけで、
“残す方法”がないだけで、
技術も経験も、誰にも届かない。
DXゼミナールで見えた課題は、まさにその延長でした。
-
伝わらない
-
つながらない
-
残らない
価値はあるのに、課題にあふれている。
この“分断”こそが、ものづくりの現場が抱える本質的な問題でした。
ものづくりへの想い
私は、ものづくりって愚直で泥臭くて、でも面白くて、楽しくて、
何よりカッコいいものだと思っています。
だからこそ、職人たちが自分の技術を過小評価してしまう現状が、
どうしても悔しかった。
その魅力がもっと伝わってほしいし、現場で働く人たち自身にも、
「自分たちの仕事は価値がある」と感じてもらいたい。
その想いが、広場構想の根っこにあります。
工場長の言葉が背中を押してくれた
DXゼミナールの中で、工場長がこう言いました。
「俺は自分のことを職人と思ってない。
でも周りがそう言うならそうなのかもしれない。
俺が職人なら、まとめてくれたり支えてくれる人だって職人や。」
この言葉を聞いたとき、
ものづくりに関わるすべての人が大事にされる場をつくりたい
という想いが、はっきりと形になりました。
なぜ“広場”なのか
職人同士の会話や、お客様とのやり取りから生まれる小さな気づきや工夫。
それらが自然と集まり、つながり、次につながっていく。
そんな“場”をつくりたいと思いました。
技術を見せる場所ではなく、人の想いが循環する場所。
それが「ものづくりの広場」です。
広場構想が目指す未来
困ったら相談できる。日々の工夫が資産になる。知らなかった世界が見える。
「社会が技術を認める」
「職人が自分を認める」
そんな未来をつくりたい。
ものづくりの広場構想は、その未来への入口です。
最後に
三和金型製作所だけでは、この広場は生まれません。
この想いに共感してくださる方と、ともに未来をつくれたら嬉しいです。